街頭紙芝居とアングラ

本日はカフェ+ギャラリーcan tutku主催、
アートパレードの芸の真髄シリーズでございました!
お昼は子どもむけの紙芝居。
子どもむけなのにハチャメチャ!
す、すごいぞ紙芝居!
桃太郎の雰囲気で始まった物語は、桃から出てきたのは男の子ではなくて女の子。
ペチョコちゃん。しかもデベソ持ち。このデベソには顔と意思がある。
男の子とお相撲をとったペチョコさんはデベソちゃんの力も加わって勝ち、
さらに巨大牛が突如登場し、牛にも勝ち、殺し、みんなで巨大牛を食べるという。
このお話はもっともっと続くのですが、そこは街頭紙芝居。
いいところで続きます。
長い長いこのペチョコちゃんの物語は色々あって、最後にはペチョコちゃんは出家するというは……子どもむけなのに、出家……!
そして夜は大人向けの紙芝居はさらにすごいのでございます。
3本の大人向け紙芝居。
どれも恐ろしい。
けれど大人たちは爆笑。
そしてもちろん街頭紙芝居らしく、続く……で終わるのでございます。
こちら『蝋人形』
寺山修司の奥さんの九条さんが「これよ、これが紙芝居なのよ」と大絶賛されました。
蝋燭を食べるおばあさんが出てくる。
ろ、蝋燭を食べる……!
しょっぱなから飛ばしてきます!
アングラっております!
たまちゃんはくるくるといろんな人を演じてくれますが、
演じながらもお客さんと話して関わりあって、
これがー!
芸の真髄でございます!

街頭紙芝居の絵はとてもオドロオドロしかったり、色合いがドギツかったりします。
なぜかといいますと、街頭です。
路上での紙芝居です。
路上はたくさんノイズがあります。
街にはいろんな色があります。
街の中で目立つように、この色合いなのだそうです。
紙芝居をしてくださった大塚さん(たまちゃん)から紙芝居のお話を聞いてワクワクいたしました。
紙芝居は原画でございます。
同じものはございません。
コピーなんてない時代ですもの。
ひとつの紙芝居を、いろんな紙芝居師の方が演じるわけです。
紙芝居本体そのものが、いろんな人の手に渡るわけなのです。
街頭紙芝居が全盛期の頃、紙芝居は人の手に渡って渡って、もとのところに戻ってくるのに5年もかかったといいます。帰ってきた紙芝居の角は取れて丸くなっているのだそうです。
紙芝居は、日本中を長い長い旅をしてくるのだそうです。
大人向けの紙芝居で、大人が昼間の子どもたち以上に子どもになっていたのがとても興味深いと思いましてございます。
塩崎おとぎ紙芝居博物館はcan tutkuのすぐ近くにございます。
皆様、紙芝居が気になりましたらこちらまで。
http://www.gaitoukamishibai.com/


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