長堀あたりの英国屋

長堀あたりの英国屋とか。
難波あたりの英国屋とかね。
お客さんのやりとりがそりゃあ面白いんでございますよ。
思わずキキミミたててしまいますでしょう。
いけない、いけないと思っても。
テーブルはさんで向かい合ってる男女のやりとり、
聞いてしまいませんこと?
ワタクシ、聞いてしまいます。

長堀あたりの英国屋では、聞いてしまうというより、
聞かされてしまうと言ったほうが正しいでしょう。
もう、唐突に始まるのでございます。

「そんな気持ちであたしと一緒におるん!?」

店内に響き渡る女子の声でございます。

「いやなことから逃げてばっかりやん。いやなこと言われたら、切るん?
いっつもそこで切るん?あたしとのことだけ言うてるんちゃうねん。あんたはこれからも
いやなことを言う人がおったら、もうすぐそこで切るん!?」

愛されカールをした神戸コレクション開場にいらっしゃるような女子。

「そんなことしてたら誰もそばにおらんようになるやん!」

きれいにネイルを施された爪と、バッチバチのつけまつげ。
それ、酒やけの声だね、ってくらいのハスキーヴォイス。
寒いのにふともも露わ。
お隣のテーブルのおばさま方、彼女を見た目で決めつけちゃいけませんことよ。
とっても当たり前のことを言っていらっしゃるじゃありませんか。

そしてそれに返す男子のふがいなさといったらありませんことよ。

「・・・今日は、楽しい話だけしようと思って来たのに、そんなん言うんやったらもう帰る・・・」

もうワタクシオドロキでございますよ。
これから未来のことをもうすでに決めつけて、決めた未来じゃなかったら、
“もう帰る”んですってー!!
そして女子はさらにそれに答えるのですよ。

「楽しいことだけしか話したらあかんの?楽しくないことだって話さなあかんことあるやん」

そしてさらに男子は、

「もう帰る」

もう帰るしか言わない君よ。
出来るなら帰らないで話したまえ。
と思いながら時間がきたのでワタクシは店を出た。
ああ、彼らがどうなったのか本当にキニナル。

コメント

Tくん さんのコメント…
残念ながら、僕はむしろ男子の気持ちの方がよく分かります(笑)

読んでて、「早く帰った方がいいよ」と思ってしまいました。
樋口ミユ さんの投稿…
ええ!そうなのですか!?やはり男子は早く帰りたいものですか!?そこのところをもう少し詳しく教えてくださいな!